2011年6月17日金曜日

羊蹄山

【自作動画:YouTubeに投稿した自作動画 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月17日】


 北海道の「羊蹄山(ようていざん)」に登ってきました。今回は「羊蹄山自然公園」にある登山口から「真狩コース」を登りました。「羊蹄山」は「富士山」に似た容姿端麗な姿から「蝦夷富士(えぞふじ)」とも呼ばれ、日本百名山にも選ばれています。「ニセコ連峰」に近いですが、「ニセコ積丹小樽海岸国定公園」ではなく、「支笏洞爺国立公園」に属している、標高1,898mの成層火山です。山頂には直径700m、深さ200mの「大火口(父釜)」があり、すぐ横に「母釜」と「子釜」もあります。日帰り登山が出来ますが、9合目の山腹に「羊蹄小屋」という避難小屋があり、宿泊も可能です(下の動画の3:17のところで小さく写っています)。収容人数約100名の木造中2階の山小屋で、6月中旬から10月上旬まで高山植物監視員を兼ねた管理人が常駐しています。宿泊料は大人800円、小人400円で、毛布や寝袋のレンタルも可能です。ただし、水と食料の提供はしていませんのでご注意下さい。詳細は下記でご確認下さい。


 また、「真狩コース」登山口の拠点となる「羊蹄山自然公園」に駐車場・登山ポスト・トイレ・水場などが完備されています。そして、公園内にはキャンプ場があるほか、「羊蹄自然の家」という宿泊施設もあります。詳細は下記でご確認下さい。





【自作動画:YouTubeに投稿した自作動画 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月17日】


 「羊蹄山」は、キタキツネ、イタチ、エゾモモンガ、エゾクロテン、シマリス等の動物や、130種以上の野鳥、そして貴重な植物も豊富に茂る自然の宝庫です。なお、独立峰なのでヒグマはいないと一般的に言われていましたが、近年、山頂付近でその姿が目撃されて関係者を驚かせています。ですから絶対にヒグマがいないわけではないので、クマ鈴を用いることをお勧めします。なお、ラジオを鳴らして歩くことはここでは禁止されていますのでご注意下さい。母釜の近くには、気象観測所ののち避難小屋になっていた建物の基礎部分が残っています。こういう痕跡は雄阿寒岳など、他の山でも時々見かけます。ここからは、標高1,308mのニセコアンヌプリが、遥か下、まるで地面にへばりつく低い丘のように見えたので驚きました。この後、ここから更に「羊蹄山」の最高地点を目指して登りました。羊蹄山頂からは、25kmほど離れた洞爺湖が、右半分が雲に隠れていたものの、望むことが出来ました。ちなみに、大火口中央は、倶知安(くっちゃん)町、喜茂別(きもべつ)町、京極町、真狩(まっかり)村、ニセコ町の境界点になっています。「羊蹄山」は、明治、大正から昭和にかけては「後方羊蹄山(しりべしやま、こうほうようていざん)」、「マッカリヌプリ」、とも呼ばれていました。現在でも地図によっては「後方羊蹄山」と書かれています。北海道は広大ですので、いくつかの振興局(旧支庁)に分かれています。「後方羊蹄(しりべし)山」は、字は違いますが同じ読みの、「後志(しりべし)総合振興局」の管内にあります。



【参考動画:京極町の「ふきだし湧水」の動画をYouTubeより1点拝借】


 「羊蹄山」の周辺は上質な湧き水が出ることで知られています。成層火山である「羊蹄山」に降った雨や雪が、隙間の多い溶岩や火山灰の中に浸み込み、地下水となります。火山の中を透過するように浸み込んだ水は、水通しの悪い粘土質の地層で浸透がさえぎられ、標高250m前後にある溶岩と粘土層の境目付近で地表に流れ出てきます。地中を流れ落ちる際にきれいに濾過(ろか)された地下水は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が程良く溶け込み、一年を通して水温も6.8℃とほぼ一定しており、美味しい湧き水と言われています。特に、京極町の「ふきだし湧水」は、たくさんの人が水汲みに訪れる湧き水の名所となっています。他に、真狩村の「羊蹄山の湧き水」も人気です。


【自作写真:Panoramioに投稿した自作写真 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月17日】
(写真の右端をクリックすると、次の写真を見られます。中央をクリックすると大きなスライド写真で見られます。)



リンク:

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/userinfo-19924-data.html
「山行記録」
 (ヤマレコに投稿した自作山行記録です。)

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/index.html
 環境省 「支笏洞爺国立公園」

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/intro/files/area_1.pdf
環境省 「支笏洞爺国立公園(支笏・定山渓・登別)区域図」
(pdfファイルです)

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/intro/files/area_2.pdf
環境省 「支笏洞爺国立公園(羊蹄山・洞爺湖)区域図」
(pdfファイルです)

http://www.town.kutchan.hokkaido.jp/tourism/yoteizan/
倶知安町 「羊蹄山情報」

http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/koho/koho_net/gss-blog/index.html
北海道森林管理局 「森林保護最前線!グリーン・サポート・スタッフBLOG」
 (森林保護員が発信する活動日誌です。)

http://www2.shogo.com/yoshikatsu/sangakunyusu/sangakunyu-su.htm
「北海道の山岳ニュース」
 (個人サイトです。北海道内の山岳関連のニュースをまとめておられます。)

http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/chiiki/sangaku/sangaku-top.html
北海道警察 「安全登山情報」
 (道内の山岳遭難発生状況の統計などがあります。)



2011年6月7日火曜日

空沼岳 (真簾沼まで)

【自作動画:YouTubeに投稿した自作動画 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月7日


 北海道の「空沼岳(そらぬまだけ)」に登ってきました。と言っても出発が遅かったので、頂上まで行くのをやめて、中腹の「真簾沼(まみすぬま)」を目的地としました。「空沼岳」は「支笏洞爺国立公園」の中にある標高1,250.8mの山で、「真簾沼」は標高およそ1,062m地点にある美しい大きな沼です。空沼岳登山口は、事業所の砕石集積場敷地内を通り抜ける形で、その奥の方にあります。初めての人には分かりにくいかも知れません。


【3D地図で表示:FirefoxブラウザでないとGoogleEarthプラグインがうまくインストールできないようです。】


 登山口にある駐車スペースに車を停めて入林者名簿を書き、先ずは標高およそ915m地点の「万計沼(ばんけいぬま)」まで登ります。北海道の山はどこでもそうですが、空沼岳でも近辺でヒグマが目撃されていますのでクマ鈴の使用をお勧めします。また、季節によりブヨ・蚊が多いので、ネットや虫除けスプレーなどの対策があると安心です。到着した「万計沼」はやや緑色の水で、ほとりには山小屋が二つあります。ひとつは避難小屋の「万計山荘」、もうひとつは「空沼小屋(秩父宮ヒュッテ)」です。上の動画に写っているのは「万計山荘」の方です。ここを後にして更に登ると「真簾沼」に出ます。この日は山中に雪がまだ残っており、雪解け水で「真簾沼」の水量も多目でした。ここの水は大変きれいな淡水色で、鳥のさえずりに聞き惚れながら、しばし美しい景色を眺めるひと時を得ました。

 ところで「万計山荘」ですが、これは登山者の避難用に1965年11月に当時の定山渓営林署が新築した国有財産です。しかしその後、建設当時と状況が変化して日帰りの登山者が多くなり、宿泊利用者の減少と施設の老巧化で運営が困難となりました。そして、便所の水は雨水などに運ばれて「万計沼」入り込み、とても美しいとは言えない沼の状態にしてしまいました。危機を感じた有志が「万計山荘管理委員会」を設立し、現在は札幌営林署から管理を無料で委託される形でボランティアとして運営しています。一般登山者には施設を無料で開放していますが、数十年経ち老朽化した山荘の修繕費用に充てるために、利用者などからの募金も募っています。募金の一部は、登山道の泥沼化した個所の水切り、木道敷き、笹刈りなどの作業に必要な道具の購入にも充てられています。なお、2001年6月には山荘の大改修が行われました。宿泊者数は、シーズン中には200人ほどです。また、土・日曜日の登山者数は一日当たり100人~200人ですが、常にきれいに掃除されたトイレの利用や雨天時の施設利用をする方が多いそうです。有志の御尽力により、「万計沼」の状況は徐々に改善されつつあるようです。



【自作写真:Panoramioに投稿した自作写真 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月7日】
(写真の右端をクリックすると、次の写真を見られます。中央をクリックすると大きなスライド写真で見られます。)


 ちなみに、「支笏洞爺国立公園」はひとつの大きな公園ではなく、支笏湖と洞爺湖のあたりに飛び飛びで存在しています。下記リンク内の 「支笏洞爺国立公園区域図」を参照下さい。



リンク:

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/userinfo-19924-data.html
「山行記録」
 (ヤマレコに投稿した自作山行記録です。)

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/index.html
 環境省 「支笏洞爺国立公園」

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/intro/files/area_1.pdf
環境省 「支笏洞爺国立公園(支笏・定山渓・登別)区域図」
(pdfファイルです)

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/intro/files/area_2.pdf
環境省 「支笏洞爺国立公園(羊蹄山・洞爺湖)区域図」
(pdfファイルです)

http://soranuma.web.fc2.com/
万計山荘友の会

http://www.yamatoilet.jp/
山のトイレを考える会

http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/koho/koho_net/gss-blog/index.html
北海道森林管理局 「森林保護最前線!グリーン・サポート・スタッフBLOG」
 (森林保護員が発信する活動日誌です。)

http://www2.shogo.com/yoshikatsu/sangakunyusu/sangakunyu-su.htm
「北海道の山岳ニュース」 
(個人サイトです。北海道内の山岳関連のニュースをまとめておられます。)

http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/chiiki/sangaku/sangaku-top.html
北海道警察 「安全登山情報」
 (道内の山岳遭難発生状況の統計などがあります。)



2011年6月1日水曜日

樽前山 (東山直行)

【自作動画:YouTubeに投稿した自作動画 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月1日】


 北海道の「樽前山(たるまえさん)」に登ってきました。この山は札幌から直線で南へ約42kmで支笏湖の南東に位置し、苫小牧市と千歳市にまたがる活火山です。標高は1,041mで「支笏洞爺国立公園」に属しています。「風不死岳」、「恵庭岳」とともに支笏三山の一つです。南北約1.2㎞、東西約1.5㎞の広大な火口原の中央には最大直径約450m、高さ約130mの巨大な溶岩ドームがあります。「外輪取付(東山分岐)」までは、火山灰質の斜面にさえ注意すれば危険な箇所は有りません。森林限界を超えると視界を遮る物が全く無く、広大な国有林を見下ろしながらザレ場の高度を上げて行くだけです。外輪では火山ガスと霧による迷子とに気をつければ、家族連れや初心者でも気軽に登って一周することができるお勧めの山です。今回は、東山分岐まで到達すると西からの冷たい猛烈な強風が襲い、しばらくいると凍える寒さとなりました。外輪山の一周を予定していたものの、「東山」ピークにやっと到達したところで断念して鼻水の下山となりました。




 樽前山は7合目までは車で行けます。ただし、7合目の駐車場が満車の場合は5合目ゲート(上の動画の中で一時停車したゲート)が閉まり、その手前の車道脇に邪魔にならないように駐車して、そこから登る覚悟が必要です。特に土・日・祝日は、午前中を中心に駐車場がかなり混み合うようです。なお、冬期は「道道141号線」と「市道樽前観光道路」が通行止めですので、こちらでご確認下さい。

 この登山口にある「樽前山7合目ヒュッテ」は、苫小牧市の管理です。市のホームページによると、『樽前山の良さを保ち、その良さを多くの人に知っていただく為に建てられました。通年管理人が常駐していますが、自然保護・防災・緊急避難的要素が高い施設である為、通常時の宿泊は受け付けていません。』とのことです。あくまで緊急避難小屋で、通常の宿泊は受け付けていません。なお、この登山口には水場が有りませんのでご注意下さい。トイレは駐車場奥にあります。樽前山の最高地点は溶岩ドーム上にありますが、現在は外輪山から内側の火口原への立ち入りが禁止となっており、外輪山のピークである「東山」が事実上の頂上となっています。この火山には、複数の機関による地震計・傾斜計・空振計・GPS・遠望カメラなどの観測装置が、「西山」ピークをはじめとして各所に設置されており、火山活動の常時監視・観測が行われています。



【自作動画:YouTubeに投稿した自作動画 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月1日】


 「樽前山」の帰りに支笏湖のほとりに行きました。支笏湖沿いの国道453を西進して左折し、ポロピナイ園地に駐車しました。ちなみに、この奥にはかつて「ポロピナイキャンプ場」がありましたが、平成20年度をもって廃止されています。支笏三山の中心にある支笏湖は長径13km、短径5kmのマユ型をした湖です。最大深度は約360mで、日本最北の不凍湖です。太古にはここに巨大な火山があって、それが大爆発を起こして陥没し、巨大な円形のクレーターを形成しました。そして、そこに淡水が溜まってクレーター湖が出来ました。その後、この湖を含む一直線の構造線上に「風不死岳」、「恵庭岳」、「樽前山」の順で支笏三山が生まれました。三山の中では「風不死岳」が最も古い山ということになります。円形だったクレーター湖は「風不死岳」と「恵庭岳」の誕生によってマユ型に変形し、現在の支笏湖の元になりました。余談ですが、「932m峰」は「樽前山」のピーク「東山」に対応して「北山」とも呼ばれることもありますが、実は「樽前山」より前に形成された独立した山体だそうです。



【自作写真:Panoramioに投稿した自作写真 / 撮影機材:Nikon D90 / 撮影日:2011年6月1日】
(写真の右端をクリックすると、次の写真を見られます。中央をクリックすると大きなスライド写真で見られます。)



リンク:

http://www.yamareco.com/modules/yamareco/userinfo-19924-data.html
「山行記録」
 (ヤマレコに投稿した自作山行記録です。)

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/index.html
 環境省 「支笏洞爺国立公園」

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/intro/files/area_1.pdf
環境省 「支笏洞爺国立公園(支笏・定山渓・登別)区域図」
(PDFファイル2.18MBです。)

http://www.env.go.jp/park/shikotsu/intro/files/area_2.pdf
環境省 「支笏洞爺国立公園(羊蹄山・洞爺湖)区域図」
(PDFファイル1.25MBです。)

http://www.city.tomakomai.hokkaido.jp/shogyokanko/kanko/spot_nature_mt.tarumae.htm
苫小牧市 「樽前山」

http://vivaweb2.bosai.go.jp/v-hazard/L_read/12tarumaesan/12taru_1m06-L.pdf
樽前山環境防災副読本 中学生版 「たるまえ山楽学」

http://www.data.jma.go.jp/svd/volcam/data/volc_img.php
気象庁 「火山カメラ画像」

http://www15.ocn.ne.jp/~sikotuvc/
支笏湖ビジターセンター

http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/koho/koho_net/gss-blog/index.html
北海道森林管理局 「森林保護最前線!グリーン・サポート・スタッフBLOG」
 (森林保護員が発信する活動日誌です。)

http://www2.shogo.com/yoshikatsu/sangakunyusu/sangakunyu-su.htm
「北海道の山岳ニュース」
 (個人サイトです。北海道内の山岳関連のニュースをまとめておられます。)

http://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/chiiki/sangaku/sangaku-top.html
北海道警察 「安全登山情報」
 (道内の山岳遭難発生状況の統計などがあります。)